皆さんは「SDGs」というものをご存知でしょうか?
SDGsとは「持続可能な開発目標」の事を指しており、簡単に言えば「長く続く社会を作るためにこれを目標に頑張っていこうぜ」っていうものです
一応SDGsの定義も下に書いておきます。
持続可能な開発目標(SDGs)とは
持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます外務省HPより引用
「何か急に筋トレと関係ない事が書いてある」と思われるかもしれないのですが、実はトレーニーにとってもこのSDGsはあながち無関係とも言えないのです。
今回はそんな、関係なさそうで実は深いかかわりを持つ、筋トレとSDGsについて考えて行きましょう。
①筋トレがどうして環境破壊に関係するのかが分かる
②動物性たんぱく質がもたらす社会への悪影響を理解できる
③新たな時代の筋トレのあり方について考える事が出来る
筋トレは環境破壊につながる?
実はトレーニーの多くは普通の人と比べると、より大きく環境破壊や飢餓問題に関与しています。
その理由は、普通の人よりもトレーニーたちはたんぱく質を多く摂取しているからです。
いったい全体どういう事なのか意味不明ですよね。
実はその原因はたんぱく質の摂取源にあります。
一般的に植物性たんぱく質よりも動物性たんぱく質の方が筋肥大には効果的だとされていますので、多くのトレーニーたちはたんぱく質をホエイプロテインや肉や魚といった食品から摂取しています。
しかしこの原材料である「畜産牛」には、あまり知られていないのですが様々な問題が潜んでいるのです。
たんぱく質は大量の穀物を消費する事によって作られる
皆さんが普段口にしている「牛肉」は、いったいどうやって作られているのか考えた事はありますか?
多くの畜産牛は狭い小屋の中に閉じ込められ、出荷できるサイズになるまで黙々とエサを大量に食べさせられます。
それが酷い酷くないのお話や、その際に成長を促進させるホルモンが海外では使われている場合があるといった問題は今回置いておきますが、この際に消費されるエサ、つまりは穀物が問題となってくるのです。
一般的に牛は10kcalの穀物から1kcalのエネルギーを生み出し、それを蓄えて体の一部にすると言われています。
つまり10kgの牛肉を作り出すには最低でも100kgの穀物を、多い場合は300kgもの穀物を消費する計算になるのです。
これはホエイプロテインなどの原料となっている牛乳もまた同様ですね。
牛肉が飢饉や環境問題を引き起こしている!?
全世界ではおよそ8億人もの人々が「飢え」に苦しんでいると言われています。
ですが世界の穀物生産量は全世界の人口を十分まかなえるほどの量がきちんと生産されているんですよね。
じゃあなんで飢餓なんかが起きるのかと言うと、問題なのはその生産された穀物の4割が世界人口の2割しかない先進国に集中しているからです。
先進国では飢餓とは真逆の肥満などによる生活習慣病が問題となっていることからも明白ですが、間接的にせよ直接的にせよ、先進国が食品を消費し過ぎなのです。
さらにいうと、牛が反芻する事によって生じる「メタンガス」が地球温暖化を引き起こしているだとか、過放牧による牧草の減少によって「砂漠化」を引き起こしているだとか、普段何気なく食べている肉食品の裏には実は多大なる問題が潜んでいるのです。
こういった全世界規模での問題提起が進むことによって、近年では「ビーガン」と呼ばれる絶対菜食主義思想の高まりにも繋がってきているのだと思います。
持続可能な筋トレを行うには?
だからといって「今すぐ動物性食品やサプリメントを捨て去りなさい」とまで言うつもりは毛頭ありません。
私だって安くて気軽に買えるホエイプロテインを使って効率的に筋肥大をさせたいですし、ステーキは好きなのでバクバク食べてしまいます。
それでも私が言いたいのは、今のスタンダードなトレーニーの食事方法はやがて不可能になるかもしれないという事です。
つまりは持続可能ではないと言いたいのです。
安価なホエイプロテインの裏には、安い賃金でこき使われている労働者たちと間接的にせよ破壊されている地球環境というものが存在しているという事実だけは、きちんと覚えておいた方が良いでしょう。
残念ながらそれが現在の資本主義の最適解であるのも事実ですが、それが変わりつつあるというのがこのSDGsの取り組みだったりします。
海洋プラスチック問題で、スターバックスコーヒーがプラスチック製のストローの使用を全世界的に中止する事を発表した事なども、記憶に新しいですしね。
新たな時代のトレーニーの食事
ですがこれらの問題は逆にチャンスだとも言えます。
先の海洋プラスチック問題の例だと、今まで普通のプラスチックに比べ高コストであった「生分解性プラスチック」が一転注目されるようになってきています。
なので新たな時代のトレーニーの食事を先駆けて取り入れた人が、もしかすると将来他の人よりも優位に立てるかもしれませんよ?
そうじゃなくても単純に、色々なビジネスチャンスが潜んでいる気が私はしています。
さいごに
以上がSDGs(持続可能な開発目標)と筋トレについての関係でした。
今後もこちらのお話はシリーズ化して取り上げていこうと思います。
次回の予定は「ビーガンと筋トレ」についてです。
海外の有名選手たちを取り上げつつ、いろいろと考えて行きます。