「夏に向けてバッチリ体を仕上げて来た!」
夏というのは、海やプールなどで肌をさらす機会が自然と増える季節ですね。
まさに、マッチョのための季節。
実際のところ、夏に脱げる体を作り上げるために冬場はハードなトレーニングと増量にいそしみ、春先からは脂肪を削り落とすための減量に取り組んでいたという人も多いのではないでしょうか?
そんな人のために今回ご紹介するのが「カーボローディング」という方法です
カーボローディングを行えば、筋肉のハリやツヤが1段階レベルUPします。
はっきり言って、これをやるのとやらないのとでは大違いです。
例えるならばデラウェアと巨峰くらい違います。
そんなカーボローディングのやり方をひと言で説明すると「カーボ=糖質を大量に摂取する」というやり方になるのですが、正しい方法をマスターしなければ逆効果になることもあり得ます。
なので今回は筋肉の魅せ方をUPさせるカーボローディングの正しいやり方を、どこよりも簡単に説明していきます。
①カーボローディングのやり方がマスター出来る
②カーボローディングのメリットデメリットが分かる
カーボローディングのやり方について
小難しい理屈を説明する前に、いきなりまずはカーボローディングのやり方についてご説明します。
カーボローディングには昔ながらのやり方と、現代版に改良されたやり方があるのですが、今回紹介するのは現代版のやり方です。
基本的に、スタートするのは本番3日前からです。
目標日の3日前
カーボローディングのやり方は「カーボ=糖質を大量に摂取する」というのは先ほどご説明した通りです。
では具体的にどれだけの量を摂取すればいいのかというと、割合でいえばトータルカロリーの7割は糖質から摂取するようにしてください。
g(グラム)数でいうと「体重1kgあたり6g」になります。
本番数日前はタンパク質の量をそこまで気にする必要はないので、残り3割の内2割をタンパク質から、1割を脂質から摂るようにしましょう。
(例)総摂取カロリーが2000kcalの場合
・糖質70%:1400kcal(350g)
・タンパク質20%:400kcal(100g)
・脂質10%:200kcal(22g)
また、3日前はGI値の高い糖質を多めにとっても大丈夫です。
GI値の高い糖質とは、食後に血糖値の上がりやすい糖質の事を指し、具体的には粉飴(マルトデキストリン)やあんこ、砂糖にイモ類などはGI値が比較的高いです。
逆に摂ってはいけない糖質としては、果糖類や脂質を多く含む食品です。
果糖類とは、果物や100%フルーツジュースなどですね。
果糖は筋肉ではなく肝臓に溜まりやすい性質を持っているので、筋肉のハリツヤを出すためのカーボローディングにはあまり向いていないからです。
また、いくら糖質を含んでいるからといって洋菓子などを大量に摂取すると、同時に脂質も摂取することになってしまうので気を付けて下さい。
これらの点を踏まえて糖質を「体重1kgあたり6g」あたり摂取するわけですが、多すぎても少なすぎてもNGなのでこの点にも注意が必要です。
「体重1kgあたり6g」というのはあくまで目安であり個人差があります。
自分にあった適切量を様子を見ながら探っていきましょう。
目標日の2日前~前日
2日前~前日も、基本的には3日前とやり方は変わりありません。
トータルカロリーの7割もしくは体重1kgあたり6gの糖質を摂取し続けます。
ただ、変更点としてはGIの低い食品をなるべく選ぶようにしましょう。
GI値の低い食品には、玄米や全粒粉のパスタ、蕎麦、ベーグルやコーンフレークなどがあります。
ただ、あくまでもなるべくなので、目標量を摂取する事を最優先させて下さい。
目標日の当日
当日の食事のしかたは目的によって変わってきます。
単純に、
「海やプールでかっこいい体を披露したい」
という人は当日の食事はそこまで気にする必要はありません。
お腹が膨れない程度に普通の食事をして下さい。
ただ、コンテストや競技に出場するためにカーボローディングをしている人は、消化される時間から逆算して出場時間の3~4時間前には食事を終えるようにしましょう。
そのあとは糖分が含まれスポーツドリンクなどで、直前まで糖質を補給するようしてください。
このようにすれば、パンパンに膨れ上がった見事な筋肉を手に入れることができます!
カーボローディングの仕組み
カーボローディングのやり方を理解したところで、ではなぜカーボローディングは筋肉のハリツヤをUPする事が出来るのか、その仕組みについて解説します。
筋肉は通常、その力を発揮するために筋肉内に貯蔵されているグリコーゲン(糖が分解されて生成されるもの)をエネルギーとして消費します。
なので筋肉にはそもそもグリコーゲン=糖をためておく性質があるのです。
つまりカーボローディングとは、糖分を大量に摂取する事で筋肉内に貯蔵されるグリコーゲンの量を増やし、筋肉をパンパンに膨れ上がらせる方法と言えます。
ちなみにグリコーゲンは水も同時に筋肉内に引き込む性質があり、グリコーゲン1gあたり3gの結合水が保有されています。
なので筋肉の膨らみは「グリコーゲン+水」によって作られますので、パフォーマンスの面でいうと「カーボローディングをすることで体のキレがなくなった」ということもあるので注意が必要です。
このあたりはパンプアップの仕組みに似ているので、気になる人は下記もご覧ください。
カーボローディング+パンプアップでさらなるレベルアップも図れます。
カーボローディングのデメリット
カーボローディングのやり方やメリットについては十分理解できたことでしょう。
なのでここからはあえてデメリットについても説明していきます。
厳密にいうとカーボローディングが向いていない人のご紹介ですね。
絞り切れていない人はカーボローディングはNG
当然ですが、普段運動も減量も一切していない人はカーボローディングをする必要はありません。
むしろ逆効果です。
そのお腹の脂肪を増長させる結果にしかなりません。
そして筋トレや減量をしている人でも、1か月前の段階で目標とするレベルにまで達している人以外は、実はあまりオススメしません。
やり方の部分でも説明した通り、摂取する糖質量は体重1kgあたり6gとなっていますが、これはあくまで目安で摂取量には個人差があります。
なので本番2~3週間前に試してみて、その時の反応から本番に実際に取り入れるかどうかを判断するというやり方を私はオススメしています。
いきなりぶっつけ本番で行ってしまうと、むしろむくんでしまって筋肉のカットが出なくなったなんてことにもなりかねませんので。
カーボローディングはあくまで、本番までに余裕がある方の最後の仕上げ方だと思って下さい。
そうでない方はぎりぎりまで減量をして絞り込むほうに注力した方がベターです。
その他のカーボローディングのやり方
実は今回ご紹介したやり方以外にも、古くから行われているカーボローディングのやり方というものがあります。
それは、一度筋肉内のグリコーゲンを枯渇させてから行うというやり方です。
グリコーゲンを枯渇させることをカーボディプリートというのですが、そのやり方はまず食事から摂取する糖質の量を限りなくゼロにします。
その上でトレーニングを疲労困憊状態(オールアウト)になるまで実施し、筋肉内に貯蔵されているグリコーゲンをすっからかんの状態にまで追い込むのです。
そのあとは今まで説明したやり方と同じく、大量の糖質を本番に向けて摂取していきます。
この旧バージョンのメリットは、一度すっからかんの状態にしてからグリコーゲンを溜め込ませるので、通常時以上のグリコーゲンを引き込むことができます。
新バージョンが100%なら、旧バージョンは120%にする事ができるイメージです。
ただし旧バージョンのデメリットは、体調を崩しやすい点です。
糖質=エネルギーがない状態でぎりぎりまでトレーニングをするので、心身へのダメージは甚大なものがあります。
なので上手くいく人もいれば失敗する人も大勢いたので、もっと手軽に行えるやり方を発明しようということで、今回の新バージョンが生まれたという経緯があります。
またまた余談ですが、カーボローディングはそもそもマラソンや自転車競技など、持久力を必要とする競技者が試合前に持久力をUPさせるために作られた調整方法です。
なので今回ご紹介したやり方をそのまま転用する事ができますので、持久力を必要とする競技を行っている方もぜひ本番前に取り入れてみて下さい。
さいごに
以上がカーボローディングについての解説でした。
向き不向きはありますが、実際にやってみるとマジで変わります。
特に糖質制限(ケトジェニック)で追い込んでいる人などは効果テキメンです。
抜群に仕上がった体を披露するために頑張った人にこそ取り組んでもらいたいので、ぜひぜひ参考にして下さい!
何度も言います。
夏はマッチョのための季節です。
モテボディで夏をエンジョイしましょう!