身体の美しさを比べる大会として、多くの人が思い浮かべるのがボディビルではないでしょうか。ボディビルダーという言葉も含めて、正しく意味を理解しているかどうかは微妙ですが、一般的にもその単語自体は広く知れ渡っています。
それだけボディビルというのはクラシカルな競技なのですが、近年ではフィジークという新たな評価基準を持った競技も生まれており、そちらの人気も非常に拡大していっております。
なので今回は、ボディビルとフィジークの違いや、その他様々なフィットネスコンテストについて解説していきます。
ボディビルとフィジークの違い
ボディビルとは
その歴史は長く、競技として誕生したのは19世紀末頃と言われています。
審査の対象となる基準はいくつか存在しており、まとめると下記のようになります。
①筋肉のデカさ
②筋肉の付き方のバランス
③体が絞れているかどうか(脂肪が付き過ぎていないか)
④ポージング
フィジークとは
フィジークの歴史はまだまだ非常に浅く、2010年頃にアメリカで誕生された競技です。筋肉が評価の対象になるという点ではボディビルと共通ですが、その評価ポイントは大きく異なります。主な評価基準は下の通りです。
①筋肉の美しさ(バランスの取れた逆三角形の身体)
②筋肉のデカさ
③髪型
④服装(サーフパンツのデザインなど)
⑤顔
⑥ポージング
⑦体が絞れているかどうか
※下半身は評価されにくい
審査基準の違い
ここまでを見て貰って分かる通り、ボディビルとフィジークとではその評価の基準が異なります。
ボディビルはとにかくデカい筋肉が評価されますが、フィジークではあくまで均整のとれた美しい筋肉が高く評価されます。
具体的には大きく広がった広背筋とくびれのあるウエスト、いわゆる逆三角形の身体が最も美しいとされています。なので太すぎる筋肉はフィジークでは逆に減点対象となる場合もあるのです。
その他の違いとしては、ボディビルでは下半身を含めた全身が審査対象ですが、フィジークでは下半身は審査の対象外となります。その点もあって、競技中の服装にも違いがあり、ボディビルではブーメランパンツ、フィジークではサーフパンツを着用する事がほとんどです。
フィジークは一般人の感覚に近い“イイ身体“を目指す競技
フィジークという競技は、あまりフィットネス競技に興味がない人が見ても「あ、綺麗な身体だな」と感じるような肉体を目指す、というのがその根っこの部分にあります。
逆にボディビルにおいては、どこか化け物じみた「人間が筋肉を付けることでデカくなれる限界」を追求しているので、普通の人が見て「凄い」と思う身体とは乖離している事もあります。
そういった違いもあって、フィジークの歴史はまだまだ浅いのですが、急速に人気と知名度が上昇していっているというのが現状です。
実際の競技の様子
言葉で色々と説明してきましたが、分かりやすく競技中の動画を見て、違いを把握してみましょう。
ボディビル
フィジーク
ボディビルではウエストも含めて全体的にがっしりした体格の人が多いですね。それに比べてフィジークはやや細身の人が多いように感じられ、雰囲気や表情もさわやかなのが印象的です。
まとめ
以上がボディビルとフィジークの違いについてでした。これら種目の違い以外にも、主催団体やコンテストによっては、さらに細かく評価基準が分かれている場合もあります。
そういった評価基準の違いを理解していると、より楽しんでコンテストを観戦する事が出来るようになりますので、これを機にぜひぜひ皆様も勉強してみて下さい。