ケトーシスの入り方|早く入る方法・確認方法・かかる日数を解説

本記事にはプロモーション(広告)が含まれています。

ケトジェニックダイエットを始めたのに、体がなかなか切り替わらない——停滞の相談でいちばん多いのが「ケトーシスの入り方が分からない」という悩みです。この記事では、ケトーシスとは何か(ケトン体がエネルギー源になる状態)から、入るための条件(糖質は1日50g以下)と期間の目安MCTオイルやココナッツオイル・断食・運動でケトーシスを早める具体的な方法尿ケトン試験紙などで入れたかを確認する方法、導入期に起きやすいケトフルーの対策注意点まで、日数やグラム数をつけて順番に整理します。早い人なら1〜3日、多くの人でも3〜7日を目安に、糖質ではなく脂質をエネルギー源として使う体へ切り替えていきましょう。

スポンサーリンク

ケトーシスとは?ケトン体がエネルギー源になる状態のこと

ケトーシスとは、糖質(ブドウ糖)が不足したときに、肝臓が脂肪酸を分解して「ケトン体」をつくり、それを全身のエネルギー源として使う代謝の状態のことです。まずこの仕組みを押さえておくと、後半で紹介する入り方がなぜ効くのかが一本の線でつながります。

私たちの体は普段、ごはんやパンなどの炭水化物から取り込んだブドウ糖を主なエネルギー源にして動いています。ところが糖質の摂取量をぐっと減らすと、体内のブドウ糖が足りなくなり、肝臓が体脂肪や食事から摂った脂肪酸を材料にして、アセト酢酸・βヒドロキシ酪酸・アセトンといった「ケトン体」を合成し始めます。このケトン体が脳や筋肉のエネルギー源として使われるようになった状態が、ケトーシスです。

ケトーシスに入ると、食事で摂った脂質だけでなく、体内にたまった体脂肪も分解されてエネルギーに回りやすくなります。つまりケトジェニックダイエットは、この「脂質を使う代謝」に体を切り替えて、体脂肪を使いやすい状態を狙うダイエット方法だといえます。

ただし、糖質を絞ってすぐケトーシスになるわけではありません。切り替わる前の段階では「糖新生」という仕組みが先に働きます。糖新生とは、足りなくなったエネルギーを補うために、体がタンパク質(筋肉)や脂肪を分解して新しくブドウ糖を作り出す働きのことです。この糖新生が優位なあいだは筋肉も分解されやすく、血糖値も不安定になりがちなので、いかに早く糖新生を抜けてケトーシスへ移るかがポイントになります。

体が脂質メインに切り替わるまでには段階があります。食事から糖質が入らなくなると、まず肝臓や筋肉にためたグリコーゲンが数時間から半日ほどで使われます。グリコーゲンが底をつくと、次に糖新生でブドウ糖を作りながらしのぐ時間帯に入り、そこからさらに糖質の枯渇が続くと、ようやく肝臓がケトン体を本格的に作り始めます。この「グリコーゲンの枯渇→糖新生→ケトーシス」という順番を知っておくと、なぜ最初の数日がいちばんつらく、そこを越えると急に楽になるのかが腑に落ちるはずです。

なお、名前の似た「ケトアシドーシス」はケトーシスとは別ものです。ケトアシドーシスは、糖尿病などでインスリンがうまく働かず、ケトン体が異常に増えて血液が酸性に傾いてしまう危険な状態を指します。健康な人が食事でケトン体を増やすケトーシスとは、ケトン体の量も体の状況もまったく異なります。ただし糖尿病を治療中の人などは注意が必要なので、この違いは頭に入れておきましょう。

そもそも糖質制限とケトジェニックダイエットの違いが曖昧なまま進めていると、途中でやり方がぶれてケトーシスにたどり着けないことがあります。二つの線引きから確認したい人は、先にケトジェニックと糖質制限の違いを読んでおくと、この先の判断に迷いにくくなります。

ケトーシスに入る条件は「糖質1日50g以下」。期間の目安は3〜7日

ケトーシスに入る最大の条件は、糖質の摂取量を1日50g以下に抑えて体内のブドウ糖を枯渇させることです。あわせて脂質をしっかり摂り、PFC(タンパク質・脂質・糖質)のバランスを脂質中心に組み替えます。切り替わるまでの期間は、早い人で1〜3日、多くの人で3〜7日が目安です。

まず糖質の目安から。導入期は1日の糖質を50g以下、できれば20〜30g程度まで絞ると、より早くケトーシスに入りやすくなります。ごはん茶碗1杯(150g)の糖質はおよそ55gあるので、この一杯だけで1日の上限を超えてしまう計算です。ごはん・パン・麺といった主食を外すのはもちろん、砂糖・みりんなどの調味料、根菜や果物の糖質にも気を配ってください。糖質が中途半端に残っていると、いつまでもブドウ糖が枯渇せず、ケトーシスに入れません。

次にPFCバランスです。総カロリーに対して脂質60%前後、タンパク質30〜35%前後、糖質5〜10%程度が一つの目安になります。2000kcalなら脂質でおよそ1200kcal(約130g)を摂る計算で、意識しないとまず届きません。ここで注意したいのが、タンパク質の摂りすぎです。タンパク質を構成するアミノ酸の多くは糖新生の材料に回るため、増やしすぎるとかえってケトーシスに入りにくくなります。

期間には個人差があります。普段の活動量や筋肉にためこんだグリコーゲンの量、代謝の個人差によって、同じ食事でも入るスピードは変わります。運動習慣があってグリコーゲンを消費しやすい人は早く、デスクワーク中心の人はやや時間がかかる傾向があります。目安として3日たっても手応えがなければ、後述する早める方法を足していきましょう。

なお、一度ケトーシスに入ってしまえば、糖質を50g程度まで戻しても状態を保ちやすくなります。導入期はきつめに、入ったあとは持続できる範囲に、とメリハリをつけるのがコツです。導入期のあとに何をどれだけ食べるかまで含めて設計したい人は、正しいケトジェニックダイエットのやり方を先に読んでから始めると、この記事の各ステップが全体のどこに当たるのかが分かりやすくなります。

ひとつ知っておきたいのが、導入期の体重変化です。糖質を抜くと、グリコーゲンと結びついていた水分が抜けて、最初の数日で体重が1〜2kg落ちることがあります。これは体脂肪ではなく水分が主なので、ここで大きく喜んだり、逆に停滞して落ち込んだりしないことも、導入期を乗り切るコツです。

導入期の1日の食事例(糖質を50g以下に抑える)

数字だけだとイメージしづらいので、糖質を50g以下に抑えた1日の食事例を挙げておきます。主食を外して脂質の多い食材を主役にすると、特別な計算をしなくても糖質は自然と下がっていきます。

  • 朝:卵2〜3個のオムレツ(オリーブオイルで調理)+アボカド半分+ブラックコーヒーにMCTオイル小さじ1
  • 昼:サーモンや鶏もも肉のソテー+ほうれん草やブロッコリーのソテー+オリーブオイルとチーズ
  • 間食:素焼きのナッツ類をひとつかみ(20〜30g)
  • 夜:牛肉や青魚+葉物のサラダ(オリーブオイル)+味噌汁で塩分を補給

ポイントは、ごはん・パン・麺といった主食を丸ごと外し、そのぶんのエネルギーを脂質で埋めること。果物やいも類、砂糖入りの飲み物を足すとあっという間に50gを超えるので、導入期は口にしないくらいのつもりでいると失敗しにくくなります。

ケトーシスに早く入る方法【食事・サプリ・運動】

ここからが本題です。ケトーシスを早めるコツは、「①ケトン体の材料になる脂質を増やす」「②ブドウ糖を枯渇させる」という二つの軸に整理できます。MCTオイルやココナッツオイル、脂質の多い食材、糖質カット、運動、断食を組み合わせると、切り替えのスピードが上がりやすくなります。以下で一つずつ見ていきましょう。

MCTオイル・ココナッツオイルでケトン体の材料を増やす

ケトン体は肝臓で脂肪酸から作られるので、材料になる脂質を効率よく摂れば、それだけケトン体も作られやすくなります。なかでも導入期に使いやすいのが、中鎖脂肪酸を多く含むMCTオイルとココナッツオイルです。

MCTオイル(中鎖脂肪酸)は、一般的な油に多い長鎖脂肪酸にくらべて、肝臓で素早くケトン体に変換されやすいと言われています。導入期のエネルギー補給に取り入れやすい油です。ただし消化吸収が速く、一気に飲むとお腹がゆるくなりやすいので、初めは1回小さじ1杯(約5g)程度から始め、体を慣らしながら1日大さじ1〜3杯(およそ15〜45g)を目安に小分けで摂るのがおすすめです。無味無臭に近いので、コーヒーやスープに混ぜても使えます。

ケトーシスの入り方|早く入る方法・確認方法・かかる日数を解説
created by Rinker

ココナッツオイルにも中鎖脂肪酸が含まれており、風味を楽しみながら脂質を足したいときに向いています。MCTオイルより中鎖脂肪酸の割合は低めですが、炒め物やコーヒーに使いやすく、料理から自然に脂質を増やせるのが利点です。まずキッチンにある油から置き換えたい、という人はこちらから試すのも手です。

脂質の多い食材を主役にする(アボカド・ナッツ類・サーモン・卵)

オイルだけに頼らず、脂質が豊富で糖質の少ない食材を毎食の主役にすると、PFCバランスを崩さずに脂質量を確保できます。導入期はこうした「食べていい食材」を先に決めておくと、糖質の摂取量が自然と下がります。

具体的には、アボカド、くるみ・アーモンドなどのナッツ類、サーモンやサバといった脂ののった魚、卵、オリーブオイル、チーズなどが使いやすい食材です。付け合わせの野菜は、ブロッコリー・ほうれん草・小松菜のような低糖質の葉物や緑黄色野菜を選ぶと、食物繊維やカリウムも一緒に摂れて便通の面でも助かります。反対に、いも類・かぼちゃ・とうもろこし・果物は糖質が多いので導入期は控えめにしましょう。

外食やコンビニ中心の生活で、低糖質・高脂質の食材選びに困っているなら、コンビニで買えるケト向きの食品をあらかじめ見ておくと、主食を抜いたあとの一食に迷わなくなります。

糖質をほぼ0にしてブドウ糖を枯渇させる

ケトーシスに入るには、体内のブドウ糖(グルコース)を一気に枯渇させる必要があります。糖質制限のように少しずつ減らすやり方ではなく、導入期は思い切って糖質をほぼ0に近づけるのがケトジェニックダイエットのコツです。

ごはん・パン・麺はもちろん、砂糖の入った飲み物やお菓子、糖質の多い調味料まで一度リセットします。中途半端に糖質を残すとブドウ糖が枯渇せず、いつまでも糖新生の段階から抜け出せません。逆にここを徹底できれば、早い人は1〜3日でケトーシスの手応えが出てきます。前述のとおり、一度入ってしまえば糖質を50g程度まで戻しても維持しやすくなるので、最初の数日だけ集中して絞り込む、と考えると続けやすいはずです。

運動でグリコーゲンを枯渇させる

筋肉や肝臓にためこまれたグリコーゲン(糖の貯蔵形)を運動で使い切ってしまえば、体は新しいエネルギーを作ろうとして脂質へと切り替わりやすくなります。食事のコントロールに運動を足すと、枯渇までの時間を短縮しやすくなります。

運動は、ゆっくりの有酸素運動より、筋トレのように短時間で強度の高い無酸素運動のほうがグリコーゲンを消費しやすくおすすめです。各部位の種目を休憩をはさまず連続して行うサーキットトレーニングなどは、短い時間でも糖を使い切りやすい方法です。ただし、糖質を絞った状態でハードに追い込むと低血糖でふらつく危険があります。空腹・冷や汗・動悸・手の震えといったサインが出たら中止し、決して無理はしないでください。

頻度と時間の目安としては、20〜30分ほどのサーキットや、スクワット・腕立て・懸垂のように大きな筋肉を使う種目を中心に、導入期の2〜3日だけでもグリコーゲンをしっかり削るイメージで取り入れると切り替えが進みやすくなります。運動後は水分と塩分の補給も忘れないでください。

断食・ファスティング(VLCD)で一気に切り替える

体は飢餓状態に近づくと、エネルギー源を脂質へ切り替えてケトーシスに移行することが知られています。これを利用して短期間の断食やファスティングで一気に入る方法もありますが、負担が大きいので最終手段と考えてください。

断食の場合は1日程度、VLCD(ベリー・ロー・カロリー・ダイエット)なら体調を見ながら1〜3日程度が目安です。ただし断食やファスティングは、ケトーシスと同時に低血糖症状や糖新生も引き起こしやすく、筋肉が減るリスクもあります。ほかの方法を試してもどうしても入らない、という人が体調と相談しながら短期間だけ取り入れる、くらいの位置づけが安全です。持病がある人や体調に不安がある人は避けましょう。

サプリで後押しする(EAA・BCAA/カフェイン/αリポ酸・クロム/BHB)

食事と運動が土台ですが、導入期の切り替えをサプリで後押しすることもできます。ケトン体の材料を補うもの、ブドウ糖の枯渇を助けるもの、ケトン体そのものを補うものに分かれるので、目的に合わせて選びましょう。

まずアミノ酸のロイシンとリジンは、ケトン体の材料としても使われる必須アミノ酸です。これらを含むEAAを1日20g程度摂ると、筋肉の分解を抑えつつケトン体の材料を補いやすくなります。ロイシンを多く含むBCAAでも代用できます。どちらか一方をすでに持っているなら、それを使えば十分です。なお導入期にEAAを使うあいだは、ロイシン・リジン以外のアミノ酸が糖新生の材料に回りやすいため、通常のタンパク質の摂りすぎには注意しておきましょう。

ケトーシスの入り方|早く入る方法・確認方法・かかる日数を解説
created by Rinker
ケトーシスの入り方|早く入る方法・確認方法・かかる日数を解説
created by Rinker

次にカフェインです。執筆時点で参照した研究では、体重1kgあたり約2.5〜4mg(体重60kgならおよそ150〜240mg、コーヒー約2杯分)のカフェインを摂ると、食後のケトン体レベルが保たれやすかったと報告されています(数値は研究条件による目安です)。コーヒーにMCTオイルを溶かして飲むと、カフェインと中鎖脂肪酸を一緒に摂れて導入期の相性が良い組み合わせです。カフェイン量を一定にしたいときは錠剤タイプも使えますが、摂りすぎは動悸や不眠につながるので1日の総量には気をつけてください。

ケトーシスの入り方|早く入る方法・確認方法・かかる日数を解説
created by Rinker

また、αリポ酸やクロムはインスリン感受性(細胞が糖を取り込む力)に関わるとされる成分で、導入期の毎食後に取り入れる人もいます。αリポ酸には抗酸化の働きも期待され、ケトン体が増えて体が酸性に傾きやすい導入期に使われることがあります。ただし、これらは血糖値に関わる成分でもあるため、糖尿病などで薬を使っている人は自己判断で足さず、必ず主治医に相談してください。

ケトーシスの入り方|早く入る方法・確認方法・かかる日数を解説
created by Rinker
ケトーシスの入り方|早く入る方法・確認方法・かかる日数を解説
created by Rinker

最後に、βヒドロキシ酪酸(BHB)はケトン体そのものです。サプリとして摂ると外からケトン体を補える裏技的な選択肢で、素早くケトーシスの数値を出したいときに使われます。摂取量は製品表示の1回分を目安に朝晩に分けるのが一般的です。コストはかかるので、ほかの方法と組み合わせる補助と考えるとよいでしょう。

ケトーシスの入り方|早く入る方法・確認方法・かかる日数を解説
created by Rinker

ケトーシスに入れたか確認する方法【尿・血中・呼気・体感】

糖質を絞っても「本当にケトーシスに入れたのか」は体感だけでは分かりにくいものです。確認手段には、尿ケトン試験紙・血中ケトン体測定・呼気アセトン測定・体のサインの4つがあり、手軽さと正確さで使い分けます。導入期は手軽な尿から始め、続けるなら血中や呼気に移るのが現実的です。

尿ケトン試験紙は、いちばん手軽で安価な方法です。尿にひたして色の変化でケトン体(主にアセト酢酸)の量を判定します。導入期に「入り始めたか」をざっくり確認するのに向いています。ただし、ケトーシスに体が慣れてくるとケトン体が尿に出にくくなり、実際は入っていても反応が薄くなることがある点は知っておきましょう。

血中ケトン体測定は、指先を少し穿刺して血液中のβヒドロキシ酪酸を数値で測る方法です。一般に0.5mmol/L以上が栄養的ケトーシスの目安とされ、4つの中でもっとも正確です。専用の測定器とセンサーの費用はかかりますが、数字で追いたい人に向いています。おおよそ0.5〜3.0mmol/Lが栄養的ケトーシスの範囲とされ、これを大きく超える高い値が続くときは、脂質やサプリの摂り方を見直すサインと考えてください。呼気アセトン測定は、息に含まれるアセトンをガジェットで測る方法で、穿刺が不要なうえ繰り返し使えるのが利点です。

器具を使わない体感でのサインもあります。口の中や尿・汗に独特の甘酸っぱいにおい(アセトン臭)を感じる、空腹感が落ち着いて食欲が安定する、日中の眠気が減って頭がすっきりする、といった変化はケトーシスに入ったサインとされることが多いです。また、汗や尿のにおいが気になる、のどが渇きやすくなる、といった変化も、ケトン体や水分の出入りが増えているサインとして現れることがあります。ただし個人差が大きく、導入期の数日は逆にだるさや集中力の低下を感じる人もいます。正確に確かめたいときは、体感だけに頼らず尿や血中の測定と合わせて判断しましょう。

ケトフルー(導入期の不調)とその対策

糖質を一気に減らすと、導入期の2〜4日目あたりに頭痛・だるさ・イライラといった不調が出ることがあり、これは俗に「ケトフルー」と呼ばれます。多くは水分と塩分(電解質)の不足が主な原因で、こまめな補給でやわらげられるとされています。

よく見られる症状は、頭痛・倦怠感・集中力の低下・軽い吐き気・便秘・こむら返り(足のつり)などです。糖質を抜くと体内の水分と一緒にナトリウム・カリウム・マグネシウムといった電解質が抜けやすくなり、加えて体が低血糖の状態に慣れるまでの一時的な反応として起こると考えられています。

対策としては、まず水分を1日2Lを目安にこまめに摂ること。そのうえで、味噌汁やスープ、少量の塩で塩分(ナトリウム)を意識的に補い、カリウムはほうれん草やアボカド、マグネシウムはナッツ類などから摂ると和らぎやすくなります。エネルギー切れを感じるときは、MCTオイルで脂質を足すのも助けになります。多くは数日から1週間ほどで落ち着きますが、症状が強くてつらいときは糖質を少し戻す、体調が悪いときは無理に続けず中断する、という判断も大切です。

ケトーシスに入るときの注意点

ケトーシスは体脂肪を使いやすい状態ですが、入るまでの糖新生の段階や、極端な糖質制限にはいくつか注意点があります。特に持病のある人は、自己流で突っ走らず、進め方を確認してから始めましょう。効果や入りやすさには個人差があり、誰でも必ず同じ日数で入るわけではありません。

まず、ケトーシスに入る前の糖新生の段階では、筋肉が分解されてエネルギーに回りやすくなります。筋肉の減少はリバウンドや基礎代謝の低下につながりやすいので、タンパク質を確保しつつ運動を続けて、できるだけ早く糖新生を抜けることが大切です。また、糖質を絞る過程では低血糖症状(空腹・冷や汗・動悸・手の震え)が出ることがあり、ここに断食やハードな運動を重ねると倒れる危険もあります。複数の方法を同時に無理して組み合わせないようにしてください。

次に、糖尿病でインスリンやSGLT2阻害薬などを使っている人、腎臓に持病がある人、妊娠・授乳中の人、成長期の子どもは、極端な糖質制限やケトーシスにともなうリスク(ケトアシドーシスなど)があるため、自己判断で行わず必ず医師に相談してください。健康な人でも、水分・食物繊維が不足すると便秘しやすくなるので、低糖質の野菜と水分はしっかり摂りましょう。

最後に、極端な制限を長く続けると栄養が偏りやすくなります。ケトーシスに入ったあとは糖質を50g程度に戻し、緑黄色野菜や良質な脂質を中心にバランスを整えることを意識してください。ケトジェニックダイエットはあくまで食事の一つの方法であり、体質や体調に合うかどうかは人それぞれです。合わないと感じたら見直す、という前提で取り組むのが安全です。

なかなかケトーシスに入らないときに見直すポイント

3日以上たっても手応えがない、尿ケトン試験紙が反応しない——そんなときは、たいてい「気づかない糖質」か「タンパク質・カロリー・水分のズレ」のどこかに原因があります。次の順番でチェックすると、つまずきどころを見つけやすくなります。

まず疑いたいのが隠れ糖質です。ドレッシングや焼肉のたれ、ケチャップなどの調味料、糖質の多い野菜(かぼちゃ・れんこん・にんじん)、無糖と思って飲んでいた飲料など、意識の外で糖質を摂っていないか、口にしたものすべての糖質を一度書き出してみてください。合計が50gを超えていれば、それだけでケトーシスは遠のきます。

次にタンパク質の摂りすぎです。前述のとおり、余ったアミノ酸は糖新生でブドウ糖に変わるため、プロテインや肉を大量に摂っていると、糖質を絞っていてもケトーシスに入りにくくなります。タンパク質は増やしすぎない、足りないエネルギーは脂質で埋める、という配分を守れているか見直しましょう。あわせて、カロリーを極端に削りすぎていないか、水分は1日2Lを目安に足りているかも確認してください。

見落としがちなのが睡眠不足とストレスです。睡眠が足りなかったり強いストレスが続いたりするとコルチゾールというホルモンが増え、血糖値が上がってケトーシスに入りにくくなることがあります。食事を整えても入らないときは、睡眠時間を確保して体を休めるのも立派な対策です。それでも変化が出ない場合は、MCTオイルの追加と短時間の筋トレを足して、ケトン体の材料の補給とグリコーゲンの枯渇を同時に進めると動きが出やすくなります。

まとめ:ケトーシスの入り方は「糖質を絞る×脂質を足す」

ケトーシスの入り方は、突き詰めると「体内のブドウ糖を枯渇させ、ケトン体の材料になる脂質を足す」の一点に集約されます。導入期にやることを絞り込めば、早い人で1〜3日、多くの人でも3〜7日を目安に切り替えていけます。まずは次の5つから始めてみてください。

  • 糖質を1日50g以下(できれば20〜30g)に絞り、主食・砂糖・果物を外す
  • MCTオイルやココナッツオイル、アボカド・ナッツ類・サーモンなどで脂質をしっかり摂る
  • 糖質をほぼ0にしたうえで、筋トレなどでグリコーゲンを枯渇させる
  • 尿ケトン試験紙などで、ケトーシスに入れたかを確認する
  • 水分2Lと塩分・電解質を補って、ケトフルーの不調を予防する

始めてみたものの、なかなかケトーシスに入らず低血糖のようなだるさに悩んでいる、という段階なら、今回のステップを一つずつ足していけば手応えが出やすくなるはずです。体調と相談しながら、無理のない範囲で脂質を使う体へ切り替えていきましょう。

ラボット

この記事を書いた人ラボット

カラダづくりに関する疑問を調査する研究ロボ。さまざまな情報を調べて整理し、初心者にも分かりやすく解説します。