近年、日本でも「筋トレブーム」とでも呼ぶべき現象が巻き起こり、フィットネス業界全体が右肩上がりの成長を続けています。
このブームの牽引となったのは、数々の筋トレYoutuberたちと、それらの選手たちが出場する様々なコンテストがきっかけであるのは間違いありません。
と、そんな盛り上がりを見せるフィットネス業界に憧れ、将来は「フィットネス業界で生きていきたい!」と考える人も少なくないでしょう。
ということで今回は「フィットネス業界で稼ぐための方法」について考えていきます。
先に答えをネタバレしておくと、フィットネス業界で稼ぐためには個の力を高めていく必要があります。
どういうことなのか、詳しく解説していきます。
フィットネス業界で稼ぐには
あたりまえの話ですが、まずは自身のポジションを決める必要があります。
つまりは「どこでどのように働くのか」ですね。
まずはどのような働き方をしたいのか考える
フィットネス業界と一口に言っても、その形態は様々です。
- トレーナー
- ジム経営
- その他関連事業(アパレル、サプリメント、フード、グッズ等)
ぱっと思い浮かぶだけでもこのように多数の選択肢が存在しています。
なのでフィットネス業界という大きなくくりのなかで、自分はなにに興味があって、そこでどのように働きたいのかをまずは決めていきましょう。
働き方を決めた後はどうするのか
働き方がなんとなく見えてきた後は、目標設定をしていきます。
現時点でのゴール地点を定める
明確な目標が現時点ですでに存在しているのなら別ですが、多くの人は漠然とした将来像がなんとなく頭の中で思い浮かぶ程度でしょう。
なのでここでは、ざっくりとした3つの道筋を紹介していきます。
①被雇用者としてなのか
3つの選択肢の中でもっともリスクが小さいのがこちらの方法になります。
あくまで「被雇用者」という立場で、フィットネス業界に関わっていくやり方ですね。
被雇用者とは、平たく言えばサラリーマンです。
例えば、フィットネスジムで雇われのトレーナーとして働いたり、サプリメントメーカーの営業として働いたりなどなどです。
ただし、このやり方の問題点は、多くの場合は薄給から抜け出せないという点です。
ぶっちゃけ雇われのトレーナーという立場ではほとんど稼げません。
独り身ならなんとか生活がやっていけるレベルの給料というのがほとんどです。
あとは、大手のサプリメントメーカーとかで出世しまくったりすれば、例外的に高給取りになれたりもしますが、はっきり言って確率はかなり低いでしょう。
なので大したビジョンもなく「なんとなくフィットネス業界で働きたい」という思いだけで安易にこの選択肢を取ると、のちのち後悔することにもなります。
なのでまた後ほど、そうならないためのやり方についてもご紹介します。
②独立するのか
稼いでいる人で一番多いのがこのパターンですね。
雇われトレーナーとして経験を積んで知識を学び、やがてはトレーナーとして独立します。
もしくは完全に独学で知識だけ身に着けたとしても、巷には「3か月でパーソナルトレーナーになれる方法」なんてのが存在するくらい、今の時代、トレーナーとして独立すること自体はそう難しいことではありません。
むしろ重要になってくるのは、独立したあと。
つまりどうやって集客し、サービスを提供して、次の機会に繋げていくのか。
このサイクルを適切に回せる人だけが、独立した後もきちんと稼いでいくことが出来るのです。
逆に言うと、このサイクルの回し方が上手い人は、大した実績もないのに何故かそこらのトレーナーよりも稼いでいたりします。
この部分を考えずに、ただやみくもに独立をしてしまわないようにだけは注意しましょう。
③経営者なのか
もっともリスキーではありますが、その分リターンも大きい選択肢です。
ここを目指すひとはどちらかというと、
「フィットネス業界で働きたいから経営者になる」
というよりは
「経営者になりたいからフィットネス業界で働こう」
という考え方の人の方が多いです。
自分が趣味でフィットネスを行っていたり、単純に今後伸びてきそうな業界であるからなど、理由は様々ですが。
そして経営者としてフィットネス業界で稼いでいこうと考えている人は言うまでもなく、経営者として必要な能力や資源をきちんと得られるようなキャリアを考えておかないといけません。
起業する前にいったん就職するにせよ、例えば経営者と多く触れ合う機会のある職に就いたりだとか、経営に関する数字ついて勉強したりだとか、多くの人との繋がりを形成したりだとかですね。
ある意味では業界に縛られず、幅広く自分の能力を磨いていき、その後の経営に生かしていくという柔軟さが求められてきます。
フィットネス業界で働くには資格は必要?
次にどんな業界でも出てくる資格についてのお話です。
フィットネス業界、特にトレーナー関連の資格だと、
- NSCA-CPT(NSCA 認定パーソナルトレーナー)
- NESTA-PFT(NESTA 認定パーソナルフィットネストレーナー)
- JATI-ATI(JATI認定トレーニング指導者資格)
などが有名どころだと挙げられます。
必須ではないが、勉強する必要はある
紹介したところで申し訳ありませんが、これらの資格をわざわざ取る必要はありません。
なぜなら紹介したこれらの資格はどれも国家資格でもなんでもなく、ぶっちゃけお金を払ってある程度勉強しさえすれば誰でも取ることが可能です。
取得難易度もそんなに高くありません。
それに資格を取ったからといって明日からじゃんじゃんお客様からの問い合わせが増えるわけでもなく、これらの資格には自己満足以上の意味はないとすら言えます。
とはいえど、別に資格をとること自体が全くの無駄だと言ってるわけでは決してありません。
知識がゼロの方なら、資格を取得するためにトレーニングに関する勉強をするというのは、知識をつける意味でも非常にためになります。
もちろん独学でも取得は可能ですが、どうせならトレーナー専用のスクールに通いながら取得を目指し、正しいトレーニングのやり方を体で身につけて行くというやり方のほうがおすすめです。
下記のサイトなんかはパーソナルトレーナーになりたい人向けのスクールを複数紹介しているので、とりあえずいろいろと見て参考にしてください。
こちらのサイトでは今話題の「山本義徳後継者養成プログラム」なんかも紹介されているので、けっこうおもしろいです。
目標にたどり着くにはどうすればいいのか
では次に、より具体的な目標はたどり着くためのパターン例を紹介していきます。
もちろんこれはあくまでも例なので、これ以外にもやり方は無数に存在しています。
パターン例①:副業からの独立
先ほど紹介した「被雇用者」の立場からフィットネス業界に関わっていこうと考えている方におすすめなのがこちらのステップになります。
サラリーマンとして普通に仕事をしながら、余暇を利用してトレーニングや勉強をし、まずは副業という形でスタートさせていきます。
その後副業が軌道に乗ってきたら、独立するかどうかを考える、というやり方ですね。
この方法の場合、就職する業界は別にフィットネス業界でなくても構いません。
むしろ余暇をきちんと確保することができて安定した、出来る限り大きい会社に就職することをおすすめします。
そんな副業トレーニーとして有名なのは、Youtubeでも最近はよく見かけるAKIOBLOGとかでしょうか。
この人の動画なんかは参考になりますよ。
特に日々のルーティーン動画なんかは圧巻です。
全てを完ぺきに真似する必要はありませんが。
パターン例②:フィットネス業界に属する会社へ就職する
このやり方が最も王道なパターンになります。
働くことがそのままイコール学ぶことに直結するので、コスパは最高ですよね。
あともう一つのメリットとして、フィットネス業界の人とのつながりを作りやすいです。
その繋がりは知識を身に着けるというだけではなく、将来的に独立したあと、永続的にお客様を生み出していくサイクルを作る上でも非常に役立ってきます。
ただデメリットとして、どうしても同じ業界にずっといると視野が狭くなりがちだということです。
常に新たなジャンルの情報を積極的に取りに行くことを意識していきましょう。
パターン例③:インフルエンサーを目指す
Youtubeを開くと、最近ではいわゆる筋肉系Youtuberと呼ばれる人がゴロゴロ存在します。
そんなYoutuberになることが出来れば、もはや業態なんて考える必要もなく、まさに「好きなことで生きていく」が可能になります。
もちろん、完全にYoutube収益だけで稼いでいくのは後発組にはなかなか厳しいというのが現実ではありますが、ネット上で影響力を持つ=インフルエンサーになる、という視点は、これからの時代非常に重要な視点の1つです。
その理由はフィットネス業界で稼ぐために必要なことと合わせて説明します。
フィットネス業界で稼ぐために必要なこと
その要素は非常にシンプルです。
答えを言うと、あなただけが提供できる価値を作り、それを発信することにあります。
自分が提供できる”価値”をつくること
価値というのは様々な種類が存在します。
例えば、〇〇大会で入賞したとか、大手〇〇ジムで何年働いたとか、Youtubeの登録者数が何万人いるとか、分かりやすいところで言えばこんな感じですね。
ポイントは、お客様が求めているものと、それに対して自分が提供できるものが何かを考える事にあります。
仮にあなたがめちゃくちゃトレーニングに関して知識があり、教えるのが超うまかったとします。
ですが目の前にいるお客さんは実はそんなことはどうでもよくて、
「イケメンに優しく教えてもらいたい」
それが根っこのニーズだったとしたらどうでしょうか?
その人にとってはパーソナルトレーニングを受けながらも、やせるとか筋肉がつくとかは実はどうでも良かったりするのです。
ここでその是非を問うと問題がややこしくなるのでこのくらいにしておきますが、この話で理解して欲しいのは価値があるかどうかはお客様が決めるということです。
仮にあなたが3か月しかトレーニング経験がなかったとしても、そのあなたの持つ経験がドンピシャで価値のあるものだと感じるお客様が目の前にいたとしたら、それだけでビジネスは成り立つのです。
だからといって知識をつける必要が全くないのかというと決してそういうわけでもなく、
- 絶対的で大多数から支持される価値を身に着ける
- 幅広いニーズに応えるために引き出しを多く用意しておく
といったスキルUPはもちろん必要です。
自分の価値を”発信”する手段をもつこと
そしていかに素晴らしい価値を持っていたとしても、それを潜在的なお客様に届けることができなければ、それは全くの無価値となります。
だからこそ先ほどは、Youtuberをはじめとしたインフルエンサーを目指しましょうと説明したのです。
彼らは知識もさることながら、業界内における発信力はすさまじいものがありますよね。
山本義徳先生がちょっと動画でおすすめしただけで、海外のサプリメントが延々と品切れを起こすようになった事件なども、記憶に新しいです。
あそこまではいかずとも、自分の持つ価値をどうやって提供するかどうかという視点は、常に持ち続けておく必要はあります。
さいごに
以上がフィットネス業界で稼ぐためにどうすればいいのかについての解説でした。
フィットネス業界で稼ぐためには、組織に依存するのではなく、個人で稼いでいく力を身に着けていく必要があります。
何故このような構図になるのかというと、パーソナルトレーナーなどは分かりやすい例ですが、最終的には組織ではなく、その人自体にお客様がつくようになるからです。
そうなってくればわざわざ組織に属する必要がなくなって、自然と独立ということになっていきますね。
美容師とかお医者さんとかと近しい感じでしょうか。
なのでこれからフィットネス業界で稼いでいきたいと考えている方は、
- 自分の価値を高める
- 自分の価値を広める手段を身に着ける
この2点に重点をおいて、努力していくようにしましょう。
現状のポジションに満足しているようでは、いつまで経ってもランクUP出来ないですよ。