世の中には数多くのトレーニング本やダイエット本が存在しています。
しかし、その中で「本当にためになる本」というのはどれだけあるのでしょうか。
根拠の乏しい理論に基づいていたり、ありきたりな内容を薄く引き伸ばしていたりだとか。
そんな買う意味がほとんどないような本ではなく、これから筋トレ&ダイエットを始めようと思っている人や、さらなるレベルアップをはかりたい上級者まで、その人のレベル毎に合わせた書籍を計6冊ご紹介します。
選出のポイントは、
- きちんとした根拠に基づいている
- 読むことで確実に身になる
この2点を意識したものとなります。
筋トレ&ダイエット初心者向け本
まずは初心者向けの書籍を2冊ご紹介します。
初心者の基準は「これから筋トレを始めようと思っている人 or 始めたばかりの人」となります。
あまり知識がないこと前提です。
筋トレのモチベーションUPにつながる「筋トレが最強のソリューションである」
Twitterで日々筋トレへの熱き想いを語っていることでおなじみの、マッチョ社長ことTestosterone氏の出した記念すべき初書籍です。
今はいろいろな派生本が出ていますが、基本的にこの本を読んでおけば問題ありません。
その内容は、Testosterone氏が日々Twitterで呟いてきたツイートをまとめたものとなっています。
具体的なメソッドというよりは、筋トレが日々の生活に与える影響にフォーカスしたものが多いです。
しかも、かなり暑苦しい笑。
私が読んで気に入ってる呟きを1つだけ抜粋します。
「金の貸し借りは人間関係を壊すのでやめとけ」とはよく言ったものだが、たかが金で切れる 交友関係なんてさっさと切れた方が時間の節約になっていい。金で壊れる人間関係に時間費やすぐらいならバーベルやダンベルと戯れて筋繊維を壊していた方が有益だ。バーベルやダンベルは滅多に壊れないし、素敵。
Testosterone. 筋トレが最強のソリューションである マッチョ社長が教える究極の悩み解決法 (Kindle の位置No.656-659). ユーキャン. Kindle 版.より引用
とまあ、終始こんなノリです。
筋トレのモチベーションが下がっている人や、これから筋トレを始めて行きたいと考えている人は、読むとテンションが上げれますので、まずはこの本から入るのもいいでしょう。
自重トレーニングが大体網羅されている「プリズナー・トレーニング」
漫画、グラップラー刃牙に出てくるビスケット・オリバの表紙が印象的な、こちらの「プリズナー・トレーニング」。
この本は元々海外で出版されたものを日本語に翻訳したものなのですが、著者のポール・ウェイド氏はなんと元・囚人。
そしてその獄中生活時代に自分が筋トレ器具もサプリメントも使わず、自重だけで体を鍛えていたそのやり方をまとめたものが、こちらの書籍になります。
超・初心者から上級者まで、レベル別・部位別に様々な自重トレーニングを写真付きで紹介しているので、そういった意味では豊富な情報触れられるという意味では非常に参考になります。
ただ、多少レベルの付け方がおかしい種目などもあるので、そのあたりは自身で実際にトレーニングしながら微調整していきましょう。
また、こちらの書籍ではマシンを使った筋トレやサプリメントの存在を全否定していますが、それはあくまでも彼が制限された環境でやむを得ず選択した結果に過ぎません。
基本的には自重トレーニング”だけ”するよりも、適切な栄養を摂りながらマシンや器具を使った方が効率よく筋肥大をさせる事が可能です。
あくまでも、自重トレーニングのバリエーションを理解する、という目的で読むことをおすすめします。
筋トレ&ダイエット中級者向け本
ここからは中級者向けの本になります。
中級者の定義は、
「筋トレがある程度習慣化してきた人」
になります。
まあ、かなり初心者寄りの中級者ですね。
ただ、これから紹介する書籍は
「初心者が読むには難しいけど、早い時期から読んでおけば将来ためになる本」
なので、知識をつけるのに貪欲な初心者の方にもおすすめです。
ダイエットの基礎が全て分かる「除脂肪メソッド」
この本はダイエットにおける基礎知識のほとんどを網羅した、非常に優秀な書籍になります。
著者はバズーカ岡田こと岡田隆氏。
他にもHIITという有酸素運動に関する本も執筆していたりと、どちらかと言えばダイエット寄りのトレーナー兼大学教授な方です。
この本を読んでおけば、世にはびこる眉唾ものの怪しーいダイエット方法の数々に騙されることは、まずなくなります。
ただ、欠点を挙げるとするならば、あまりにも基礎的で正しい情報ばかりをピックアップしているため、ほとんどの情報がネットで探せば見つかるということです。
例えば当ブログにも存在する下記の記事のような情報が、こちらの書籍にも載っていたりします。
ただ、私が言うのもなんですが、それらネットに転がっている情報というのは玉石混交であり、どれが真実かを見極めるには最低限の知識が必要になってくるという矛盾をはらんでいます。
その点「本」という形で世に出ているものには、それだけである程度の信頼性が確保されるとも言えます。
最初の段階でダイエットというものを体系的に理解するという点でも、非常におすすめできる良書であることには間違いありません。
筋肉について知りたければこれを読めばOK「石井直方の筋肉まるわかり大事典」
筋肉博士こと東大教授の石井直方氏が著者であるこちらの書籍。
この方は東京大学出身の東大教授でありながら、ボディビルの日本やアジアNO.1にも輝いたことがあるという、理論と実践を兼ね備えた文武両道の超人博士です。
当然ながらその理論づけられた正しい知識の量から執筆されたこの書籍も、網羅的ながらじつにわかりやすく筋肉について説明されています。
筋肉の仕組みや種類、鍛え方であったり、食事やサプリメント、はたまたボディメイクについてなどなど。
これから本格的に知識をつけていこうと考えている人が読めば、絶対に無駄にならない良書です。
逆に上級者以上の方が読んでも
「ああ、確かにそうだね」
レベルの情報しか載っておらず、完全に知識がまだ乏しい初心者向けに書かれた本ではあるので、
「トレーニングは定期的に行っているけど、特に仕組みや理論については考えたことはないかな」
といった人はぜひ手に取ってみて下さい。
筋トレ&ダイエット上級者向け本
最後が上級者向けの書籍です。
主に運動生理学や栄養学に基づいた細々とした知識を取り扱う書籍を紹介しています。
はっきり言って、トレーニングを始めたての人や、基礎的な知識がない人が読んでも何が何やらチンプンカンプンだと思いますので、先に上で紹介した4冊(特に中級者向けの2冊)を読み終わってから購入するのをおすすめします。
最新のエビデンスがまるわかり「科学的に正しい筋トレ 最強の教科書」
リハビリmemoというブログを運営している事で有名な、庵野拓将氏が著書の書籍になります。
この方は大学病院で理学療法士として勤めるかたわら、トレーナーとしての活動も行っています。
この本の一番の特徴は、国内外問わず様々な論文を元にした”科学的に正しい”筋トレに関する理論を数多く紹介している点です。
そもそも”科学的に正しい”とはどういうことなのかを解説し、その上で信頼性の高い情報をソース元の論文を含めて詳しく解説しています。
この本を読めば、人によっては今までの常識が覆されるような衝撃を受けることがあるかもしれません。
それほどよく調べられ、体系化された書籍になります。
ただ、若干心理学に基づく理論に関しては”読み物”的な趣が強いので、実践的なトレーニングや栄養に関する項目を特に読み込むことをオススメします。
これさえ読んでおけば問題なし「山本義徳 業績集シリーズ」
最後に紹介するのが、最近Youtube界でも非常に話題の、山本義徳氏がkindleで出版している書籍シリーズになります。
山本義徳氏とはそもそもどんな人なのかというと、この方も石井さんと同じく早稲田大学出身で海外のボディビル大会でも結果を残しているという文武両道型のトレーナーです。
指導する選手には有名選手も多く、プロ野球選手のダルビッシュ有選手や大谷翔平選手などがこの人の指導を受けています。
山本義徳氏の一番の特徴は、圧倒的な知識量にあります。
現役のボディビルダーであった時から三石先生の分子栄養学に傾倒しており、それがきっかけて様々な論文や書籍を読み漁ったともいわれています。
あくまでもその人が欲しい結果を出せるようなトレーニング方法を正しい知識のもとに構築するのが特徴であり、極めて”実践的”なトレーナーであると言えます。
先述のプロ野球選手もそうですが、Youtuberのjinこと小池友仁氏が、IFBBプロになるためのバックアップをしたことでも近年は有名ですね。
そんな山本義徳氏が今まで蓄積してきた知識を書籍化したのがこの「山本義徳 業績集シリーズ」になります。
シリーズごとにテーマが区切られており、非常に細かく分けられているためにシリーズ合計で12冊も存在しているのですが、一冊一冊の密度が半端じゃないです。
しかも恐ろしいことに、kindle Unlimited会員だとこれらのシリーズがが全て読み放題になるのです。
正直、トレーニーの方なら山本義徳氏の書籍だけでも会員費の元が取れるので、ぜひぜひご検討してみてください。
ちなみに下記の記事はその山本義徳氏の書籍を参考に情報をまとめたものになります。
これでも当然ですが、書籍の10分の1以下の情報量しかありませんので、本当に驚異的です。
さいごに
以上が初心者~上級者までにおすすめする、筋トレに関する書籍のご紹介でした。
初心者向けの2冊は別にして、その他の4冊は理論に基づいたトレーニー界でも古くから慕われるバイブスみたいな書籍ばかりですので、これから本格的にトレーニングを始めて行こうと考えている人はぜひぜひ手に取って読んでみてください。
そこらの怪しい情報を読み漁るよりも、何倍も役に立つこと間違いありません。